今日から取り入れたい快眠の秘訣
2023年04月10日(月)
わたしたちは、一生の1/3の時間を睡眠に費やしていると言われています。
睡眠は1日働いて疲れた脳と身体を回復させる働きがあり、食事や運動などの生活習慣と同じようにわたしたちの健康に深く関わっています。「きちんと寝たはずなのに目覚めがすっきりしない」という経験をしたことはありませんか?その場合、睡眠時間が不足しているのではなく、もしかすると睡眠の質が悪くなっているサインかもしれません。
睡眠時間を確保することも大切ですが、睡眠の質を高めることも大切です。
何故なら、質の良い睡眠をとることで、生活リズムや体内のホルモンバランスが整いやすくなり、肥満や生活習慣病の予防にもつながるからです。
睡眠の質を高めるためには、適度な運動や入浴などの対策がありますが、実は、普段何気なく口にしている食事や飲み物も睡眠の質を高めるために欠かせない!ということをご存じでしょうか。
今回はわたしたちの健康に大切な睡眠の質を高める3つのポイントをご紹介します。
①朝食をとる
夜に自然な眠りを促すために「メラトニン」というホルモンがキーワードになります。「メラトニン」は脳の松果体から分泌されるホルモンで、体内時計に働きかけることによって覚醒を睡眠に切り替えて、自然な睡眠を促すことから別名「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。
この「メラトニン」は、「トリプトファン」というアミノ酸から作られ、体内で約14~16時間後に分泌されます。そのため朝食に「トリプトファン」が多く含まれる食材を使った料理を食べることが重要です。
「トリプトファン」を多く含む食材として、肉、魚、卵、大豆製品(豆腐、豆乳、納豆等)、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ等)、米などの穀類があります。その他、ごま・ピーナッツ・卵・バナナにも含まれています。
これらをバランスよく摂れる食事といえば、ご飯、卵、焼き魚、味噌汁などが揃った和定食です。豆腐や納豆など大豆製品は手軽に準備できるので忙しい朝の心強い味方です。胡麻和えなどは「トリプトファン」が多く摂れる1品です。
パン食の場合は、目玉焼きやスクランブルエッグなど卵をつかった料理をメインのおかずにしたり、サラダにツナ缶を加えるのも良いでしょう。パンにチーズをのせたり、飲み物を牛乳や豆乳にするのもおすすめです。
普段朝食をとらない、朝は時間がないという方は、まず牛乳・豆乳などの飲み物やヨーグルト・バナナなど簡単に食べられる軽食から始めてみましょう。
②アルコールは適量に
少量のアルコールは脳の興奮を鎮めるはたらきがあるといわれています。ですが、※適量以上のアルコールを飲んで寝てしまうと、寝つきは良くなりますが、結果的に睡眠の質の低下へつながります。なぜなら、飲酒した後はアルコールの分解時に発生するアセトアルデヒドの影響で浅い眠りが続いてしまうからです。質の良い睡眠のため、就寝前の過度のアルコールは控えましょう。
※適量の目安
ビール:中瓶1本, 日本酒:1合、ワイン:グラス2杯
(但し、女性や高齢者では、この半量が望ましい)
③寝る前のカフェインは控える
お茶やコーヒー、栄養ドリンクなどに含まれているカフェインには覚醒作用があります。摂取してから3時間程度は効果が持続するといわれているので、寝つきが悪くなり、睡眠時間が短くなってしまいます。就寝3〜4時間前からのカフェインの摂取は出来るだけ控えましょう。
睡眠の質を高める3つのポイントいかがでしたでしょうか。
最後に就寝前・起床後にチャレンジしていただきたい工夫についてご紹介します。
- 就寝前
質の良い深い睡眠に入るために明るい光は避けた方が良いとされています。寝る前は部屋の照明を落としたり、白色系から暖色系の電球に切り替えると良いでしょう。 - 起床後
カーテンや窓を開けて日の光を浴びましょう。光を浴びることで生活リズムが整い、夜になると自然な睡眠を引き起こす「メラトニン」の分泌を促します。
他にも睡眠の質を高める方法は数多くありますが、今回ご紹介したことも参考にしていただき、是非より良い睡眠を目指してみてください!
MEDIVA 管理栄養士
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