MEDIVA健康コラム

Let’s! お酢活

2022年08月22日(月)

もうすぐ8月も終わりですが、残暑がまだまだ厳しいですね。

今年の暑さは例年以上で、最高気温が40度近くという日もありましたね。
みなさん夏の暑さに負けてはいないでしょうか。
暑い日が続くと食欲がなくなってしまったり、さっぱりとしたものが欲しくなったりしませんか?
今回は、残暑が厳しい今の季節にもぴったりな「お酢」について紹介します。

◎古くから愛され続けるお酢

お酢の起源は非常に古く、お酒を造る際にたまたまアルコールが発酵したことにより出来たもので
「最古の調味料」ともいわれています。
漢字の通り「酒」から「作」られたものが「お酢」なので
「お酒あるところには、お酢が生まれる」とも言われていたりしています。

日本には4~5世紀ごろ、中国大陸から酒の醸造技術とともに伝えられたとされています。
奈良時代には現在の二杯酢のような合わせ酢がつくられ、
鎌倉時代にはお酢と川魚を使った「膾(なます)」を食べるようになり、
江戸時代には手ごろな価格でお酢が手に入るようになったため「すし」が誕生しました。
このようにして現在の日本を代表する食文化に「お酢」は、大きく貢献しているのです。

◎酸っぱさには意味がある!

お酢と聞いてまず思い浮かぶのは酸っぱい味かと思いますが、
あの酸味が味覚や嗅覚を刺激することで唾液や胃液の分泌を促し、
食事の受け入れや消化吸収の準備を整えます。
さらに消化酵素の働きを活性化させることで消化・吸収を助け胃腸を整える働きをします。

そのためお酢は夏バテで食欲がない時の食欲増進のサポートに適していると考えられています。

普段の食事にお酢を取り入れやすくなるよう、
ここからはお酢の種類とおすすめの調理法などをご紹介します。

◆なんでも使える万能調味料

お酢には「穀物酢」「米酢」「黒酢」「りんご酢」「ぶどう酢」など様々な種類があり、
それぞれ酸味の強さや味わいが異なります。

  • 穀物酢

・かどがなくまろやかな酸味が特徴、酸っぱさも穏やかなため和洋問わずどんな料理にも使いやすい

・酢の物やマリネ・ピクルスなど火を使わない料理や野菜炒めにかけるのもおすすめ

・加熱すると酸味が和らぐので酸味が苦手な方は、煮込み料理など加熱して使用すると酸味が和らぎ食べやすい

  • 米酢

・お米から作られているので甘みや旨味が感じられ、ご飯との相性も良いため酢飯に使われる

・和食全般にも合うので煮物や酢の物、甘酢漬け、合わせ酢など幅広く活用できる

  • 米黒酢/大麦黒酢

・他のお酢より酸味が強く旨味とコクのある味が特徴、加熱をするとまろやかな味わいになる

・特徴のある味わいは特にお肉との相性がよく酢豚などの中華料理やあんかけ料理、炒め物などにおすすめ

  • りんご酢

・クセがあまりなくフルーティーな風味が特徴

・野菜との相性が良くドレッシングやピクルスにも適している

・ビネガードリンクやデザートとしても楽しめる

  • ぶどう酢

・ワインビネガーには赤と白の2種類あり、赤は深い味わいなので肉料理に、白はあっさりとしていて軽い味わいなので魚料理に適している

・バルサミコ酢は華やかな風味とコクがあるのが特徴で洋食の肉・魚料理のソースや
ドレッシングに適している

・オリーブオイルと合わせたバルサミコ酢はフランスパンなどのハード系のパンと相性抜群!

◆日本の味「合わせ酢」の作り方

  • <二杯酢>

「お酢1:醤油1」の割合で合わせたもので「酢醤油」とも呼ばれます。
砂糖は入っておらず甘さがないのでゆで卵を漬けて味付け卵にしたり、
ささみと胡瓜の和え物などさっぱりと仕上げたい料理におすすめです。

  • <三杯酢>

「お酢3:砂糖2:醤油1」の割合で合わせたもので、酢の物全般のほか、
ノンオイルドレッシングとしてサラダにかけてもおいしいです。

~三杯酢アレンジ~

→「土佐酢」三杯酢にかつお削り節を加えて旨味を効かせたもの:
イカそうめんのタレ、タコの和え物など

→「ごま酢」三杯酢にすりごまをたっぷり加えたもの:
煮物や葉物野菜の和え物など

→「南蛮酢」三杯酢に唐辛子とごま油を加えたもの:
グリル野菜やから揚げなど加熱料理へのソースとして

  • <甘酢>

三杯酢の醤油を塩少々に変えたもので食材のそのものの色を
活かしたい和え物などに向いています。

最近では、「合わせ酢」を作らなくても砂糖やうま味調味料などで酸味を抑え、
味を整えた便利な「合成酢」も店頭に並んでいます。
簡単に済ませたい方や酸味の苦手な方は活用してみてください。
また、各メーカーから調味料用だけではなく飲料用として販売されている商品も多く見かけます。
豊富なフレーバーで飲みやすいものや希釈しなくてよいストレートで手軽に飲めるもの、
さらに健康志向な「機能性表示食品」「特定保健用食品」等もありますので、
色々な種類のお酢を活用して食欲のない時でもさっぱり楽しんでみてはいかがでしょうか?
お気に入りのお酢を見つけて「推し活」ならぬ「お酢活」をしてみましょう!