冬の水分補給
2021年12月15日(水)
12月に入り、寒い日が増えてまいりました。
風邪など体調を崩しやすい時期でもありますので、気を付けて過ごしたいですね。
今回は少なくなりがちな「冬の水分補給」についてお伝えします。
突然ですが、ヒトの体にはどのくらいの水分があるかご存知ですか?
大人は体の約60%が水分で作られています。
体重60㎏の人であれば36㎏(=36ℓ)は水分ということです。
このうち約2.5ℓは毎日呼吸や汗、排泄物により体外に排出されています。
冬は夏に比べ汗をかく機会が少なく、水分が失われていることを感じにくい季節です。
空気が乾燥するため、皮膚や、呼気から知らず知らずのうちに水分が失われています。
特に鼻やのどは常に外気と触れ合っているため乾燥しやすく、
水分を奪われやすい器官です。
鼻やのどの粘膜が乾燥すると風邪の原因となる細菌やウイルスが活発な状態となり
粘膜に付着しやすくなります。
またヒトの体は水分不足や低体温により白血球の働きが悪くなるため、
冬は風邪にかかりやすくなると言われています。さらに水分不足は風邪だけでなく、
脳梗塞や心筋梗塞のリスクになり「のどが渇くころには脱水症状が始まっている」
とも言われています。
前述したように1日で体外に排出される水分は2.5ℓです。
食事中の水分や体内で作られる水の量は1日約1.3ℓと言われているので、
残りの1.2ℓ分は水分不足による体調不良を防ぐために水分補給が必要です。
のどの渇きを感じていなくても、こまめに水分を摂ることで血行を促進する、
のどを潤す等の効果が得られます。また、寝ている間は水分補給が出来ないため、
寝る前、起きた後にコップ1杯の水分を飲む習慣をつけましょう。
水分補給というと、水を飲むことを思い浮かべますが、食べ物にも水分が含まれています。
主食ではパンよりもご飯のほうが水分含量は多く、お勧めです。
冬が旬の大根や白菜は水分が豊富なので、おかずや汁物(スープ、みそ汁)に
うまく取り入れてみましょう。塩分が多くなりすぎないように生姜やゆず、
こしょうなどを使って薄味にする工夫が必要です。
またうがいも効果的です。うがいはのどに付着した細菌やウイルスを洗い流すほか、
乾燥したのどを潤す効果もあります。
冬は水分が奪われていることを自覚しにくいため、1時間ごとなど時間を決めて、
こまめに水分補給を行い、健康的に冬を過ごしましょう!
(大村 雅美)
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