MEDIVA健康コラム

夏こそおすすめ!かんたん冷凍野菜

2015年08月26日(水)

暑い毎日が続き、夏バテしない食事が大切と分かっていても台所に立つのも面倒
になってしまうなんてことありますよね。そんな時は、「簡単に食べられるパン
やそうめんだけで食事を済ませてしまう」「面倒なので惣菜を買ってきて食べる」
というパターンも多くなりがちです。

このような食事が続くと起こる問題の1つに野菜不足があります。

野菜には疲労回復効果や免疫力・抵抗力を上げるといわれている栄養が含まれて
いるので、夏バテや夏風邪の予防に効果があります。とはいえ野菜を買ってくる
のも、料理も面倒だったりしますよね。

そこで、今回は冷凍庫を上手に使い、簡単に野菜を食事に追加する方法について
ご紹介したいと思います。

スーパーやコンビニには商品化された冷凍野菜も豊富ですが、自家製の冷凍野菜
もおすすめです。

でも「家で冷凍なんてまずくなるだけ」と思っていませんか?

確かに、そのままでは冷凍には向かない食材(じゃがいもやきゅうりなど)もあ
りますが、冷凍した方が手軽にたっぷり食べられる食材もあります。

例えば、大根や白菜など一人では食べきれない野菜も冷凍庫を活用すれば、無駄
なく最後まで美味しく食べきることができて経済的です。

ほとんどの野菜は約90%が水分ですので、冷凍することでその水分が凍り細胞が
壊れることで柔らかくなります。解凍すると、その水分が出てくるので、煮込む
ものやソースなどに混ぜる以外は、キッチンペーパーではさんでしっかり絞った
り、フライパンで水分を飛ばす必要があります。

しかし、水分が出た分、旨味は凝縮されていますし、柔らかい仕上がりにするも
の(赤ちゃんや、高齢者の柔らかい食事づくり)などは短時間で調理できて便利
です。

また、大根など味が染みにくいものですが、生のまま冷凍すると中まで味が染み
こみやすくなり、調理時間が短縮できます。

大根の他にも、生のまま冷凍できる食材は、きのこ類、白菜、キャベツ、玉ねぎ
等があります。これらはすべて使いやすい大きさに切り、チャック付きの保存袋
で冷凍します。

味噌汁やうどん等の汁物を煮込む時、凍ったままのこれらの野菜を加えると手軽
に具沢山の1品にすることができます。
※インスタント食品に冷凍野菜を加える時は、電子レンジで加熱してから加えて
下さい。

ほうれん草やピーマン等も使いやすい大きさに切り、加熱後冷凍しておくと料理
の幅が広がり便利です。

ほうれん草はさっと加熱して水分をしっかり切ってから冷凍します。
少し固めにしておくことで食感の大きな変化や変色、栄養価の損失を防ぐことに
つながります。

ピーマンは、炒めて冷凍しておくとスパゲッティや買ってきた惣菜などに混ぜて
使えますし、ゆでたり電子レンジで加熱して冷凍しておくとスープや和え物に使
えて便利です。

料理に加えるだけでなく、冷凍野菜を電子レンジで加熱し、めんつゆやポン酢を
かけると野菜のおかずが一品できます。かつお節やすりゴマ、きざみのり、おろ
し生姜などを混ぜると、更においしく召し上がることができます。

おいしく食べるためには冷凍の仕方にちょっとしたコツがあります。

●1回に使う分ずつラップで小分けにして冷凍する。

●チャック付き保存袋に入れて冷凍する
※保存の目安は3~4週間です。袋に日付を書いて保存すると安心です

●新鮮なうちに冷凍する
※栄養価の損失を防ぐために、凍るまでの時間をできるだけ短くするとおいしさ
も逃しにくくなります。そのためには、食材をなるべく薄く・平らにしたり、
熱伝導率の高い

アルミのトレイにのせて冷凍庫へ入れることをおすすめします。

このように、冷凍庫を上手に使うことで、野菜を手軽に普段の食事に追加すること
ができます。買ってきた野菜が余りそうだなと思ったら、その日のうちにいつも残
ってしまう分くらいを冷凍庫へ入れてしまいましょう。

そして、残りの暑さもしっかり野菜を食べて元気に過ごしましょう。

(管理栄養士 長澤幸奈)