MEDIVA健康コラム

気楽に長続きできるお弁当作り

2014年03月28日(金)

4月からの新学期を迎えお弁当作りが始まる方、消費税8%アップに備えてお弁当
持参を考えている方も多いのではないでしょうか?

お弁当作りは朝が忙しい、献立が決まらない、マンネリになる等、大変な面も
確かにありますが、手作り弁当はご飯やおかずの量が調節できるため健康管理が
しやすく、また肥満防止にもなります。
味付けも工夫次第で外食よりも塩分控えめにできるなど高血圧予防にも役立ちます。

また、外食に出る時間や弁当を買いに行く手間が省け昼休みが有効に使える、
食事代が安くでき経済的など利点も数多くあります。

是非、お弁当の良さを知って積極的に工夫して楽しみ、
ご家族やご自身の健康に役立てていただきたいと思います。

今回は健康的なお弁当作りのヒントをお伝えします。

お弁当も普段の食事同様バランスが大切です。
ご飯やパンなどの主食と肉・魚・卵・豆腐のおかず、そして野菜のおかずの三種類が
入るようにしたいものです。そのためにもお弁当箱のスペースを確認しうまく利用
しましょう。
二段の弁当箱なら一段目はご飯、二段目の半分は肉・魚・卵、もう半分は野菜のおか
ずを入れるとバランスが取れる目安になります。

体重が気になる方はご飯の量は減らしてもおかずは減らさないようにしましょう。

おにぎりと唐揚げだけ、パンとウインナーだけにならいようにスティック野菜や
茹で野菜を添える習慣をつけましょう。

お弁当を手軽に安く作るには前夜のおかずを利用するのが一番の方法ですが、
残りのおかずをそのまま詰めるのではランチの楽しみも半減します。
うまくアレンジしてお弁当に活用しましょう。

たとえば、昨晩の唐揚げをざく切りの玉ねぎやシメジと麺つゆで煮て卵とじに、
また、にんじん、玉ねぎ、ピーマンなど切った野菜と一緒にすし酢に漬ければ
南蛮漬け風になります。
野菜やきのこ、糸こんにゃくなどを足してボリュームを出すのがポイントです。

残った煮物やカレー、炒め物は春巻きの皮で包んだり、油抜きし二つに切った
油揚げに入れてトースターで焼けば目先も変わり食べやすくなります。

次のステップとして、前の晩の夕食作りの時にお弁当用の食材を取り分けて
しまう方法があります。

たとえば、しょうが焼きの豚肉や焼き魚やムニエルの魚は、味付けや香りを
アレンジします。マヨネーズやスライスチーズを乗せて焼けば栄養価も高くなり、
育ち盛りのお子様にぴったりです。

レモンや七味唐辛子、すりゴマ、しそ、のり等を使えば、更に調味料を加える
必要も無く減塩できます。お弁当のおかずは味付けがしっかりしているほうが
美味しい為、塩分が多くなりがちです。調味料を重ねて味付けが濃くならない
ように注意しましょう。

また、汁気があるおかずは味が混ざったり、傷みやすくなります。汁気のある
煮物などはパック入りの鰹節でからめると風味が良くさめても冷めても美味しく
食べられます。

また、ご家族のためにお弁当作りを始めた方にはご自身のためにもお弁当を作って
おきご家族と同じ時間くらいに召し上がることをお勧めします。
作ってから時間がたった状態を食べることによって量や味付けはちょうど良いか、
汁が出ていないか、冷めて食べにくい食材は無いか等がわかります。
そして今頃同じお弁当を食べているのだなあと家族に思いを馳せる事もできます。

主婦(夫)のお昼ごはんは友人との外食で高脂肪・高エネルギーになる時があったり、
逆に菓子パンや朝の残りで簡単に済ませエネルギー不足、栄養不足に陥っている場合
もあります。

ご自分のための野菜たっぷりの手作り弁当でリセットしてみませんか?

最後に、手作り弁当を長続きさせるコツは完璧を目指さないことです。
冷凍食品や缶詰、魚肉ソーセージ、ミニトマトで弁当箱の隙間を埋めるのも良い
でしょう。
たまにはお弁当を買ってもらったり外食にしてもらうことで作り手はリフレッシュ
できますし、食べ手は手作り弁当の良さを再確認できます。

また、お弁当を食べる人がおかずを詰める、持ち帰った弁当箱は自分で洗うなど
お弁当作りに参加する事で、食事や栄養に興味を持ちお弁当を買う時や外食の際
のメニュー選びの意識に変化が出る事も期待できます。

年度がわりのこの時期は新しいことを始めるにとても良い機会ですので
ご家族全員の健康を目指して、気負わず気楽に弁当作りを始め、
長続きさせていきましょう。

(管理栄養士 鈴木 今日子)