MEDIVA健康コラム

お酒のおつまみ

2013年12月25日(水)

年末年始は、親戚や友人と集まる機会が多く、お酒を飲む機会が増える時季ですね。

大勢で飲むと、楽しくなり、ついついお酒もすすんでしまうものです。
そんな時、体への影響を少しでも減らす為には、アルコールの量だけでなく、
一緒に食べるおつまみの量や質がとても大切になります。

居酒屋さんのメニューを見ると、お酒には、揚げ物や脂っこいものがよく合います
ので、脂肪分の多いメニューが並んでいます。
脂肪分が多いと体重が増えやすくなるばかりでなく血液中の脂肪の量も必要以上に
増えて様々な病気の原因になることもあります。

そこで、安心して食べられるおつまみ選びのポイントをご紹介します。

体にやさしいおつまみを選ぶ時のポイントは2つです。

一つは『野菜、海藻、きのこ、大豆』。もう一つは『魚類』を選ぶことです。

これらの食材は、豊富な栄養を多く含み、それぞれのカロリーは低いものが多いので
おすすめです。

○野菜、海藻、きのこ、大豆のおつまみ

野菜や海草、きのこ、大豆の料理は体の機能を維持するビタミンやミネラル、
食物繊維を多く含みます。さらに豆類はたんぱく質も多く含みます。

たんぱく質には、筋肉、血液、骨など体を作り、免疫力に関与する働きがあります
ので、寒くて体調を崩しやすいこの時季にはぴったりです。

食物繊維には、お腹の調子を整える以外に血糖値の上昇を緩やかにする働きや、
余分なコレステロールを体の外へ排出してくれる働きがあります。
1食にどのくらい食べるかで太りにくさや血液成分への影響が違いますので、
毎食できるだけ意識してとることが大切です。

切り干し大根、ひじき煮、納豆、枝豆は食物線維が多くとれるメニューですが
おせち料理の昆布巻きや黒豆などもおすすめです。

おせち料理のみでは野菜が少なくなりがちなのでメイン料理以外にも今が旬で、
生でもおいしい大根のスティックなども間にはさみながら食べると歯ごたえもよく、
箸やすめにもなります。

きのこは火が通りやすいので、短時間でおつまみが作れます。
例えば、エリンギやまいたけ、えのき、しめじなどをしょうゆベースで煮て、
かつお節やのりをまぶしたり、アルミホイルや魚焼き器で香辛料や粉チーズなどを
かけて焼いても美味しく食べることができます。

○魚介類のおつまみ

魚をおすすめする理由は、良質なたんぱく質だけでなく良質な油を多く含むからです。

魚に含まれる油の代表的なものであるEPA、DHAは血液を改善する効果があるとされ、
中性脂肪増加やコレステロール増加を防ぎ、生活習慣病の予防に役立つと言われて
います。

魚の中でも特に、鮭、イワシ、サンマ、サバにはDHA、EPAが多く含まれています。

EPAは食物繊維を多く含んだ物と一緒に食べると効果が増しますので、
魚を大根おろしや山菜、なめこなどと和えて召し上がると効果的です。

また、貝類は、タウリンを多く含みます。
タウリンは血圧の上昇抑制やコレステロールの低下、血糖値の低下などに有効な
栄養成分です。

他にも、するめ、あたりめ、干し貝柱など噛みごたえのあるものは満腹感もアップ
して、食べ過ぎを防いでくれます。

またエビには抗酸化作用があり動脈硬化を防いでくれる効果がありますので、
乾燥した小エビなどもおつまみとしておすすめです。

魚を食べる方法は、焼き魚、煮魚、お刺身、小魚など色々ありますが、
最近では、缶詰ブームなどもあり、たくさんの種類の缶詰が売られています。

缶詰によっては、オイル入りのものもありますが、カロリーが高くなってしまうため、
水煮の缶詰を活用されることをおすすめします。

手間いらずで、お値段も安く、経済的です。
ただし、缶詰は保存食ですから塩分も多くなります。
煮汁は、皿に盛る時にできるだけ入れないようにし、
生野菜やゆで野菜など味付けしていない野菜と同じ皿に盛り、
一緒に食べるようにするとバランスもとれ、塩分の摂り過ぎを防ぐことができます。

今年の冬は、美味しいお酒を楽しみながら、ぜひおつまみ選びを意識してみましょう。

(管理栄養士 青木智沙紀)