MEDIVA健康コラム

『新入社員』の適応の現状と、受け入れ側のこころがけ

2021年09月20日(月)

こんにちは。

メディヴァ産業保健チームです。
皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回のコラムは「“新入社員”の職場適応」です。

入社後の1~2年間は、社会人、組織人として仕事のやり方、上司、先輩などの職場の人間関係のとり方などを学ぶ期間でありますが、それまでの学校生活での規制が少なく選択肢の多い状況から社会的制約の多い状況に移り、そういった状況にストレスを感じやすくなったり、不安を抱えやすくなる期間でもあります。

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「新入社員の職場適応」
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Q)新規大卒就職者の3年以内の離職率は?

A     10%くらい
B     20%くらい
C     30%くらい

 正解は、です。

厚労省の『平成29年3月に卒業した新規学卒就職者の就職後3年以内の離職状況について』の調査結果では、新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率は新規大卒就職で32.8%でした。ちなみに、新規高卒就職者ですとさらに離職率は高まり、39.5%に及びます。

みなさんの職場ではいかがでしょうか?

  • 早期離職の背景

新入社員の早期離職は、個人と企業との「個々の相性の問題」と言うより、
企業あるいは職場全体に従業員が離職しやすい「組織の特徴」があると考えられます。

独立行政法人労働政策研究・研修機構による、『第2回若者の能力開発と職場への定着に関する調査』では離職理由の背景として次のことが挙げられています。

・企業が正確な職業情報を提供したつもりでも入職後にミスマッチが発生した
例)情報の解釈の仕方が若者と企業とで異なる。
・職場で法令違反や倫理的に不適切な行為が放置されていた
例)経営資源不足・達成困難な目標設定→法令・倫理を犯しても短期的業績の達成を優先。
・マネジメントの不行き届きが若者の採用・育成に影響
例)上司・先輩と若者の間のコミュニケーション不足。

  • 早期離職の防止対策

企業・職場において、若者の不本意な早期離職を防止し安定的なキャリア形成を支援するにはつぎのような取組が必要だと言われています。

・採用選考から配属後の教育まで、人事部門と現場が協働して方針・プログラムを作成・運営。(特に新人を配置した現場での)人材配置・業務配分の適正化。
・行き過ぎた成果主義の改善(チーム単位で評価・短期的成果を求めない)。
・あらゆる職階の従業員に対する「働くことのルール」「コンプライアンス」研修。
・若者と上司・先輩、現場と人事部門とのコミュニケーション活性化。

  • 若者とのコミュニケーションと対策

新入社員の受け入れる側(上司や管理職)が頭を悩ますことのひとつに、若者とのコミュニケーションがあります。例えば、パワハラと言われることを極端に恐れて、ダメなことをダメと言えない、できたことを褒めることができないといった声があります。

今の若者たちは「強い言葉」に慣れていないため、打たれ弱いように見えるだけであり、コミュニケーションが成立するようになれば、本来の強さや柔軟さを回復していくと言われています。さらに、今は、「やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず(※)」といった接し方が望ましいようです。

例え、新入社員が失敗してもいきなり叱りつけるのではなく、なぜその方法を選んだのかと、先ずは言い分も聞いてみるといったような関わりが大切だということですね。

受け入れ側のコミュニケーションの心がけひとつで、新入社員の職場適応は促進されるのではないでしょうか。
※『若手社員の職場適応の支援を考える働く人のこころといのちのサポートのために』(東京都 福祉保健局 保健政策部)