知って得するコレステロールの対策
2014年01月29日(水)
みんなで集まる楽しいお正月が終わり、体重計におそるおそる乗ったという方も
多いのではないでしょうか。
おせち料理のエビや玉子や数の子など、普段よりもコレステロールが高めのもの
を食べる機会も多く、血液の状態も気になるところです。
コレステロールは、体にとってホルモンや細胞膜を作るために大切なものであり、
健康な身体を維持するためには必要なものですが、
やはり検査数値は気になりますよね。
そこで今回は、コレステロールを上げないための3つのポイントについて、
お伝えしたいと思います。
1,コレステロールを多く含む食品を摂り過ぎない
コレステロールを多く含む食品として、牛肉、鶏卵、魚卵、レバー、イカやエビ
等があります。この中でも鶏卵は食事だけでなく、お菓子などおやつの中にも含
まれることがあります。1日の中で重ねて摂ると摂り過ぎになることがあるので
気を付けましょう。
例えば、昼食に卵たっぷりのオムライスを食べたら、夕食は魚料理にしたり、
おやつでは卵を材料とするカステラでなく、果物やおせんべいにするなど、
コレステロールを多めに摂った後の食事や間食で、調節できるといいですね。
2,コレステロールを体内で増やさない
コレステロールを身体の中に摂り過ぎないことも一つですが、
体内でコレステロールを増やす原因になるものを摂りすぎないことも大切です。
コレステロールを多く含んでいるわけではないのに、体内で増えてしまう原因
となるものに「飽和脂肪酸」や「トランス脂肪酸」と呼ばれるものがあります。
飽和脂肪酸は乳脂肪が多い生クリームやチーズ、バターや牛脂やラード等、
常温で固形のアブラに多く含まれています。
トランス脂肪酸は牛肉や乳製品など天然のものに微量に含まれるものと
人工的に加工・精製の過程でできるものがあり、健康上悪影響を及ぼしやすい
のは人工的にできる方でこれらは特に注意が必要です。
マーガリンやファットスプレッド(油脂の少ないマーガリン類) 、
ショートニングなどは後者の含有量が高いので、それを使って作るフライドポテト
やフライドチキン、ビスケット、ケーキ、クラッカー、ポップコーン、スナック
菓子、菓子パン、ドーナツ、ポテトチップス、コーヒーに使う液体のクリーム
なども、摂りすぎに注意が必要です。
仕事や家事の合間に何気なくつまんでいるものや飲んでいるもの、
子どものおやつに出していたもの、日々の朝ごはん等でこれらの量や頻度を意識
して減らしてみることも、コレステロールの値を上げないコツです。
3,余分なコレステロールは早めに体の外へ出す
市販のお弁当や外食が続くと、脂っぽい料理や肉、卵類が多くなり、
いつの間にかコレステロールの多い食品や増やす食品を多く摂ってしまいがちです。
そうしたコレステロールの排出を促してくれるのが「食物繊維」です。
食物繊維は、野菜・きのこ・海藻類・こんにゃく、大豆などの豆類に多く
含まれますので、これらを使ったおかずを毎食1~2品は食べるようにしたり、
みそ汁の具を増やすなどして積極的に日々の食事に摂り入れて、
早めに体の外に出す食事を心がけたいものですね。
コレステロール値を上げない食事というと、“減らす”“我慢する”というイメージ
もあるかと思いますが、工夫次第で対策ができます。
例えば、「どうしても牛肉や卵たっぷりのすき焼きが食べたい」という時も、
野菜やきのこ、糸こんにゃく等の量を増やすことで、余分なコレステロールを早めに
体外に排出する効果が期待できますし、野菜などでお腹が膨れることで、肉やごはん
の食べ過ぎ防止にもなります。
また、いつもの朝食のパンに、マーガリンよりもバター、バターよりもオリーブオイル
をつける等、普段使う「アブラ」の種類を意識することも効果的です。
さらに、コレステロールが気になる方におすすめの食品は青魚と呼ばれるアジ、
サンマ、サバ、イワシなどの魚や豆腐や納豆などの大豆製品です。
洋食が多くなった後は、これらを使った和食を増やすことも対策の一つとなります。
なにかと気になるコレステロールですが、ほかにも、運動不足や食べ過ぎで体重や
内臓脂肪が増えることも、コレステロール値を上げる原因になります。
体重管理をしながら、コレステロール値を上げないための3つのポイント
“摂りすぎない・増やさない・外に出す”
を、是非、日々の生活の中で意識してみてください。
(管理栄養士 力石 愛)
- Category:冬