手軽にプラス!ヨーグルトパワー
2023年05月10日(水)
「●●の日」という記念日は多くありますが、5月15日は【ヨーグルトの日】です。
(ヨーグルトが健康に良いと世界中に紹介したロシアの微生物学者イリヤ・メチニコフ博士の誕生日(1845年生まれ)に由来)
健康食品としてテレビ等でも取り上げられることが多いヨーグルト。
なんとなく「体に良いから!」と食べている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんなヨーグルトの持つ様々な効果や活用方法をご紹介します。
食事や間食、料理などに、上手にヨーグルトを取り入れていただく機会が増えると嬉しく思います。
■ヨーグルトとは
ヨーグルトは「発酵乳」の一種で、乳を乳酸菌や酵母で発酵させたものです。
乳の豊富な栄養素を引継いだまま、乳酸菌の働きや発酵の力がプラスされているため、乳以上に様々な効果が期待できます。
■嬉しい効果
① 腸内環境の改善
ヒトの腸内細菌は大きく3種類(善玉菌・悪玉菌・日和見菌)に分けられ、これらのバランスが健康に大きな影響を与えています。ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、生きた善玉菌の代表格です。
直接摂取することで、善玉菌優勢の腸内環境を作ります。健康的な腸内環境を保つことで、大腸がんの予防や免疫機能の向上につながります。
また、糖尿病や動脈硬化など生活習慣病に関連する分野でも、腸内環境が深く関係していることが解明され、研究が進められています。
② 胃を保護する
乳酸菌の一種は、胃潰瘍などの原因となる「ピロリ菌」の作用を弱めることが知られています。
また、ピロリ菌に対する働きだけではなく、定期的に摂取することで胃粘膜の防護カバーのような役目を持ち、アルコールなどによるダメージから胃を守る効果も期待できます。
③ 睡眠の質の向上
質の良い睡眠のためには、眠りを誘うホルモン【メラトニン】をしっかり分泌することが大切です。ヨーグルトに多く含まれるトリプトファンというアミノ酸は、食べてから15~16時間後にメラトニンへ変化します。
また、メラトニンの材料であるセロトニンの95%は腸で作られていることから、腸内環境を改善することでメラトニンの生成量アップにつながります。
※ 4月10日のコラムにて《快眠の秘訣》をご紹介しておりますので、ぜひそちらもご参考ください。
■料理に活用
そのまま食べてもおいしいヨーグルトは、料理にも活用できます!目的に合わせていろいろな食べ方を試してみてください。
・サラダのドレッシングやソースに
具を和える時に使ったり、レモン汁やオリーブオイル等と混ぜて野菜にかけたりすると、これからの時期にぴったりな爽やかでヘルシーな1品に仕上がります。
例えばポテトサラダを作る時、マヨネーズの量を減らしてその分ヨーグルトを使うとカロリーカットにつながります♪
・具材の漬け込みに
肉をヨーグルトで漬け込むと加熱しても水分を保ちやすく、しっとりジューシーに。
またレバーなどの内臓や魚は臭みも取れ、焼いてもやわらかな仕上がりになります。
また、生野菜を漬けるとほどよい酸味とコクやうま味が増して野菜本来のおいしさを引き立ててくれます。
・煮込み料理に
カレーやシチューなどに加えると、肉なども柔らかくなり、風味も増しておいしくなります。
50℃以上に加熱すると乳酸菌は死滅してしまうため、最後にトッピングとして加えるのもおススメです。
■おススメの食べ方・選び方
・毎日適量を食べる
乳酸菌は体内に住み着くことはないとされているため、毎日続けて摂取することがおすすめです。ただし、脂質を多く含むため食べ過ぎは禁物です。牛乳やチーズなど他の乳製品と合わせて1日あたりの摂取量として100~200g(カップのヨーグルト1~2個くらい)が適量です。
例:他の乳製品を食べない場合は200g程度 / 牛乳100ml飲む場合はヨーグルトの量は100g程度
・無糖のヨーグルトを選ぶ
シンプルなプレーンヨーグルトから、砂糖や果物が入ったヨーグルトや飲むヨーグルトなど、様々な種類のヨーグルトがありますね。毎日食べたいものなので、できれば糖質やカロリーの低い無糖のヨーグルトがおすすめです。甘さが欲しい時は、はちみつやオリゴ糖をほんの少したらしたり、果物を添えたりしていただきましょう。
いかがでしたでしょうか。ヨーグルトについて新たな発見があれば嬉しいです。
【ヨーグルトの嬉しい効果】でご紹介した以外にも、機能性表示食品として《血圧を下げる》《花粉による目や鼻の不快感を和らげる》といった様々な種類があるため、体調や興味に合わせて自身に合ったヨーグルトを探してみるのも楽しいですね。
ただ、忘れず意識していただきたいのは毎日適量を食べるという点です。
「体に良いから」と1日に何個も食べてしまうと健康にとって逆効果です。
バランスの良い食事を基本に、食欲が無い時の朝食として、小腹が空いたときのおやつ代わりとしてなど、毎日の生活に上手にヨーグルトを取り入れてみましょう。
MEDIVA管理栄養士
■参考
・厚生労働省 e-ヘルスネット(腸内細菌と健康)
→https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html
・農林水産省 食事バランスガイド
→https://www.maff.go.jp/j/balance_guide/
・一般社団法人日本乳業協会 ホームページ
・一般社団法人全国発酵乳乳酸菌飲料協会 発酵乳乳酸菌飲料公正取引協議会 ホームページ
・株式会社 明治 ホームページ
→https://www.meiji.co.jp/yogurtlibrary/
・四つ葉乳業株式会社 ホームページ
- Category:メディヴァの健康経営支援, 春